相続開始時の遺産の調査について相続・遺言 | オアシス司法書士・行政書士事務所

司法書士　廣澤真太郎

こんにちは。司法書士の廣澤です。

この記事では、相続手続きを行う際の、相続財産の調査方法を記載しています。

相続開始時の遺産の調査について

相続人が知らない財産は、意外と多くあります

遺産の調査は、亡くなった方の全ての財産を調べる必要があります。

銀行口座はもちろん、不動産、有価証券、生命保険や損害保険、車両、また、他人と貸し借りしているお金はないかといったことまで、ひとつひとつ調べなければなりません。

また、最近はインターネット上で取引ができ、通帳を発行しないタイプの銀行口座も多数あります。このようなインターネットバンキング口座については、家族が全く把握していない、存在自体知らないということも珍しくありません。

遺言

まず、相続に当たっては、遺言の有無を確認します。

ご自宅、貸金庫の中に保管されている場合があります。

公正証書で作成した可能性がある場合は、公証役場にて、遺言検索を行いましょう。

Q1. 亡くなった方について、公正証書遺言が作成されているかどうかを調べることができますか?：日本公証人連合会

預貯金・有価証券

通帳とキャッシュカードをまずは探します。

通帳がない金融機関もありますので、この他に、有価証券取引報告書や、手紙がないかを確認します。

ネット銀行などは、通帳の記録から、取引履歴があれば、直接、銀行に問い合わせるという方法も考えられます。

有価証券については、保振で名寄せの調査をすることをおすすめします。

開示請求：証券保管振替機構

不動産

固定資産税課税明細書や、登記済証、公図、謄本、名寄帳等を確認します。

令和６年からは、法務局に対して、登記簿上の名義人であるかどうかについて、名寄せする制度が創設されますので、そちらを利用することも考えられます。

所有者である場合は、相続を原因とする、不動産の登記手続きが必要です。

保険

保険証券等を確認します。

念のため、生命保険協会で照会を行うことをお勧めします。

生命保険契約照会制度：生命保険協会

借金

返済予定に関する資料を確認します。

金融機関等に対する借金を網羅的に確認するには、以下の調査機関に問い合わせすることで、判明します。

: 相続人が借金を調査する方法？

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車両

車検証を確認し、所有者であるかどうかを確認します。

所有者である場合は、相続にともなって登録が必要です。

債権・債務など

借用書など、契約書を確認します。

すぐに支払う必要があるものは現金があれば、相続財産から支払ったり、相続開始の連絡を行います。

まとめ

大切な親族を失った心痛を抱えつつ、財産調査を漏れなく迅速に進めることはかなりの負担がかかることでしょう。

そんなときには、相続財産調査をはじめとした遺産分割の前提問題から司法書士に相談することで、ご依頼者さまの負担を大幅に削減し、スムーズに手続きを進めることが可能です。
評価の難しい財産がある場合や相続人の間で不動産をどう分けるかといったことについてお悩みの方は、早めにご相談されることをおすすめします。