印紙税とは?

  [toc]  

印紙税とは?

印紙税は、日常の経済取引に伴って作成する契約書や金銭の受取書(領収書)など特定の文書に課税される税金です。引用:国税庁

 

なんらかの取引を行うときは、後日言った言わないの水掛け論になることを防止するためにも、契約書を作成するのが一般的です。

そして、契約書を作成したり、領収書を作った際には、一定の場合に印紙税が課税されます。  

 

「契約書、受領証書を作成するということは、経済的利益を得ていますよね。そして、書類を作成する事で取引が明確になり法律関係が安定するなど、多少の利益も得ているでしょう。そして、その法律を用意したのは国です。よって、その作成文書には軽度の課税をさせてね。」と、このような税金です。 いわゆる「流通税」とも呼ばれています。  

 

納税方法

一定の金額以上の取引をする際、契約書に印紙を貼ってそこに消印をします。 再利用防止のために押印するので、とくに実印等である必要はありません。  

 

お手元にある売買契約書の左上に、消印のされた印紙が貼り付けされていませんか?また一定の金額以上の取引をした際、領収書に消印がされた印紙が貼り付けされていませんか? その印紙を購入することで税金を納めているのが印紙税です。 

 

貼り忘れたら?

税務調査等でそのことが判明すると、貼らなければならなかった印紙代と、印紙代の2倍の過怠税を徴収されます。

 

つまり本来納めなければならなかった印紙代の3倍相当の税金を支払う必要があるということです。  

 

ただし、税務調査等で押印忘れや消印忘れが判明する前に、事前に自分から「貼り忘れがありました」と申告すると、過怠税が2倍から1.1倍に軽減されます。    

 

 

税額はどれくらい?

 

不動産取引に関係する印紙税は下記記載のとおりです。 その他の印紙税については国税庁HPをご覧ください。  

 

 
文書の種類
印紙税額(契約書1通につき)
1.
不動産の譲渡に関する契約書
例)不動産売買契約書、不動産交換契約書、不動産売渡証書など
※1
記載された契約金額が
1万円未満・・非課税
1万円以上50万円以下・・200円
50万円を超え100万円以下・・500円
100万円を超え500万円以下・・1千円
500万円を超え1千万円以下・・5千円
1千万円を超え5千万円以下・・1万円
5千万円を超え1億円以下・・3万円
1億円を超え5億円以下・・6万円
5億円を超え10億円以下・・16万円
10億円を超え50億円以下・・32万円
50億円を超えるもの・・48万円
※2
2.
 
請負に関する契約書
例)工事請負契約書、工事注文請書など
※3
記載された契約金額が
1万円未満・・非課税
1万円以上200万円以下・・200円
200万円を超え300万円以下・・500円
300万円を超え500万円以下・・1千円
500万円を超え1千万円以下・・5千円
1千万円を超え5千万円以下・・1万円
5千万円を超え1億円以下・・3万円
1億円を超え5億円以下・・6万円
5億円を超え10億円以下・・16万円
10億円を超え50億円以下・・32万円
50億円を超えるもの・・48万円
※2
17.
金銭又は有価証券の受取書
※ 次の受取書は非課税
・記載された受取金額が5万円未満(平成26年3月31日までに作成されたものは3万円未満)のもの
・営業に関しないもの
・有価証券、預貯金証書など特定の文書に追記した受取書
⑴ 売上代金にかかわる受取書
 
記載された契約金額が
100万円以下のもの・・200円
100万円を超え200万円以下・・400円
200万円を超え300万円以下・・600円
300万円を超え500万円以下・・1千円
500万円を超え1千万円以下・・2千円
1千万円を超え2千万円以下・・4千円
2千万円を超え3千万円以下・・6千円
3千万円を超え5千万円以下・・1万円
5千万円を超え1億円以下・・2万円
1億円を超え2億円以下・・4万円
2億円を超え3億円以下・・6万円
3億円を超え5億円以下・・10万円
5億円を超え10億円以下・・15万円
10億円を超えるもの・・20万円
受取金額の記載がないもの
※2
⑵ 売上利上げ代金以外の受取書
200円
 
※1 平成26年4月1日~令和2年3月31日までの間に作成された不動産の譲渡に関する契約書(国税庁HP記載の印紙税より軽減されています。)
※2 平成9年4月1日から令和2年3月31日までの間に契約書に記載された契約金額が一定額を超えるものについては、税率の軽減があります
※3 平成26年4月1日~令和2年3月31日までの間に作成された建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に関する契約書(こちらも国税庁HP記載の印紙税より軽減されています。)

 

要するにどういう事…?

上記のように、課税される文書はあらかじめ定められています。

 

不動産売買契約であれば、契約書に売買代金が記載されていると思いますが、そちらを参考にして、印紙税額を満たす印紙を契約書の原本に貼り付けします。

 

不動産の贈与契約であれば、譲渡代金などは特に記載されていませんから、200円の印紙を貼り付けします。  

 

この時、原本には印紙税が課税されますがコピーには課税されませんので、売買契約書は通常1通のみ作成して、当事者の一方はコピーを保管する事が多いです。  

 

 

知識ページ一覧

知識ページをご覧になりたい方はこちらから

12年以上登記のない株式会社は「みなし解散」に?リスクと回避方法

    【放置厳禁】12年以上登記のない株式会社は「みなし解散」に?リスクと回避方法 「会社は存続しているはずなのに、法務局から通知が届いた」「長年登記を放置していたら、いつの間にか会社が解散したことになっていた」……。 このような事態を招くのが「みなし解散」という制度です。事業を継続しているつもりでも、一定の手続きを怠ると法律上「解散したもの」とみなされ、ビジネスに重大な支障をきたす恐れがあります。   みなし解散とは?対象となる法人 「みなし解散」とは、長期間登記が行われ ...

ReadMore

存続期間が満了した用益物権と、除権決定による抹消について

最近、珍しい手続きとして公示催告手続きを行いましたので、備忘録としてまとめておきます。 以下の不動産登記法70条2項の手続きは、存続期間が経過していることが明らかで、権利が消滅しているにもかかわらず、地上権や賃借権、地役権などの用益物権に関する登記が残っているが、 登記名義人が行方不明であったり、既に死亡して相続関係が不明な場合などに適用されます。 不動産登記法70条2項 消したいのに消せない登記 法律に、除権決定が利用できることの根拠があれば、公示催告手続きにチャレンジすることができます。手続き期間は、 ...

ReadMore

最近の先例・通達など

  令和7年4月21日以降 本店を管轄登記所外に移転する際の印鑑届書の提出が不要に 本店移転の際に、新管轄宛の印鑑届の提出が不要になります。 しかし、印鑑カードは取得申請が必要なため、結果的に代表者の認印の押印いらなくなるだけであるという、少しばかりの変更ということになります。 令和7年4月21日(月)から、商業登記規則の一部を改正する省令(令和7年法務省令第10号)が施行され、同日以降会社の本店を他の登記所の管轄区域内に移転する登記の申請(以下「本店移転の登記申請」という。)がされた場合には、 ...

ReadMore

遺言書の「清算型遺贈」に潜む罠—「譲渡所得税」について

近年、遺言作成の実務において「清算型遺贈(換価遺言)」を選択するケースが増えています。 「不動産を売却して現金化し、その代金を遺贈する」というこの手法は、公平な遺産分割や遺贈寄付(NPO法人などへの寄付)を実現するための有力な手段です。 しかし、私たち司法書士が実務上、最も警戒しなければならない「リスク」が一つあります。それが「譲渡所得税」の存在です。 1.「清算型遺贈」とは何か? 清算型遺贈とは、遺言の中で「不動産を売却して、その売却代金から諸経費を差し引いた残金を指定の人(または団体)に与える」という ...

ReadMore

不動産の買主の、非居住者・外国法人の所得源泉徴収義務

不動産取引において、売主が非居住者または外国法人である場合、日本国内の所得に対する源泉徴収の仕組みは重要なポイントです。 特に、司法書士や不動産業者が取引を円滑に進めるためには、この制度をしっかり理解し、適切に手続きを進めることが求められます。 今回は、売主が非居住者または外国法人である場合の源泉徴収制度について、わかりやすく解説します。 不動産の買主の、非居住者・外国法人の所得源泉徴収義務 非居住者や、外国法人から不動産を購入し、譲渡対価を支払った場合、 一定の条件下では、買主に源泉徴収義務が発生します ...

ReadMore

令和8年度税制改正大綱と司法書士実務&個人生活への影響

司法書士 廣澤真太郎 こんにちは。司法書士の廣澤です。 来年の税制改正大綱が公示されたようですので、関係しそうなところを抜粋し、備忘録として記載してみます。 司法書士業務に影響しそうな法改正と制度変更 司法書士の業務は、常に法改正や新しい制度に大きな影響を受けます。 ここでは、司法書士業務に影響を与える可能性の高いポイントをいくつかまとめてみました。   貸付用不動産の評価方法の見直し 相続税や贈与税の算定において、貸付用不動産の評価方法が見直されます。 市場価格と通達評価額に乖離が見られる現状 ...

ReadMore

新・中間省略登記とは? ~不動産取引の新たなスキームをわかりやすく解説~

司法書士 廣澤真太郎 こんにちは。司法書士の廣澤です。 「中間省略登記」という名称は、不動産投資や転売に興味がある方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。 私も最近、見聞きすることが増えましたので、この通称三ため契約について、知識を備忘録としてまとめました。 新・中間省略登記とは?~不動産取引の新たなスキームをわかりやすく解説~   1.旧・中間省略登記とは? かつて行われていた「中間省略登記」は、不動産取引において、売主から買主に物件を渡す際、本来間に入る中間者(転売業者など)を登記上 ...

ReadMore

疎遠な相続人がいる場合、相続手続きはどう進めるべきか?

  連絡が取れない相続人への対応方法と司法書士に相談するポイント 疎遠な相続人がいる場合の問題点 相続は、民法の決まりで、自動的に決定します。そのため、疎遠な相続人がいる場合、次のような問題が発生します。 遺産分割協議が進まない:疎遠な相続人が連絡を拒否したり、無視したりすることで、遺産分割協議が停滞してしまう。 相続放棄や遺産分割協議書に署名をしない:相続人が協議に参加しないと、手続きが進まなくなる可能性がある。 相続トラブルのリスク:相続人が不在のまま進めることで後々トラブルに発展することも ...

ReadMore

お金を貸したけど帰ってこない!?お金を貸すなら最低限ここまでやろう

司法書士 廣澤真太郎 こんにちは。司法書士の廣澤です。 こちらの記事は、お金の貸し借りについて、基本知識をまとめたものです。   お金を貸したけど帰ってこない!?お金を貸すなら最低限ここまでやろう 友人や家族から「少しお金を貸してほしい」と頼まれたとき、断りきれずに貸してしまった経験はありませんか?   「〇〇円くらいなら、まあいいか…」と気軽に貸したはいいものの、なかなか返してもらえず、相手に催促しにくいまま、うやむやになってしまうケースは少なくありません。   お金を貸す ...

ReadMore

共同根抵当権、累積式根抵当権、共有根抵当権の違い

司法書士 廣澤真太郎 こんにちは。司法書士の廣澤です。 こちらの記事は、根抵当権についてまとめたマニアックな記事です。   共同根抵当権・累積式根抵当権・共有根抵当権 不動産を担保にして借入れを行う場合、抵当権という形で担保を設定することが一般的です。   ところが、単に抵当権を設定するだけでは不十分なケースもあり、特定の目的のために「根抵当権」という特殊な担保制度が用いられます。 根抵当権にはいくつかの種類があり、その中でも「共同根抵当権」と「累積式根抵当権」は重要なものです。これら ...

ReadMore

  HOME        

この記事をかいた人

-不動産登記・税金