相続税の基礎控除額を超えるかどうかの簡易判断は、早い段階での対応や「税理士」とのスムーズな連携につながるため、非常に重要です。
その中でも、不動産の評価は相続財産全体の中で大きな割合を占めることが多く、正しく理解しておくことが欠かせません。
そこで今回は、備忘録として「相続税計算における不動産の価値評価」に関する基本ポイントを整理してみました。
不動産を所有している場合の評価
宅地の評価
路線価方式
路線価 × 各補正率 × 地積
ポイント
路線価とは、毎年7月に国税庁が公表するもの。1月1日時点での路線に面する宅地一㎡あたりの土地評価額のこと。
倍率方式
固定資産税評価額 × 倍率
建物の評価
固定資産税評価額 × 1.0
(倍率方式であるものの、固定資産税評価額との関係で、倍率が1.0であるため)
補正率
補正率には、いくつか種類がありますが、補正率により、「路線価×地積の額」でおおざっぱに計算し、具体的な計算は税理士に依頼することを推奨します。
当事務所で、税理士をご紹介することも可能です。
補正率等の種類
1.奥行価格補正率 …奥行が微妙だと評価が下がる
2.側方路線価影響加算率 …前後に道路があると評価が上がる
3.二方路線影響加算率 …角地は評価が上がる
4.間口狭小補正率 …入口が狭いと評価が下がる
5.奥行長大補正率 …細長い土地は評価が下がる
不動産を貸借している場合の評価 ※使用貸借は含まない
借地権(土地所有者A・土地の賃借人B、建物所有者B)
自用地としての価額 × 借地権割合
Aの底地
自用地としての価額 × (1-借地権割合)
貸家建付地(土地所有者A・建物所有者A、建物の賃借人B)
自用地としての価額 × (1-借地権割合×借家権割合)
貸家建付借地権(土地所有者A・建物所有者B・借地権者B・借家権者C)
自用地としての価額 × 借地権割合 ×(1-借家権割合)
借家権(土地所有者A・建物所有者A・建物賃借人B)
自用家屋としての価額 × 借地権割合(一律30%)
貸家
自用家屋としての価額 × (1-借家権割合(一律30%))
使用貸借の場合の評価
土地の借主(家屋所有者)
土地の使用権の価額は0
土地の貸主(宅地所有者)
自用地としての価額(100%)
マンションの評価
これまでの評価方法に、区分所有補正率を乗じます。
新しいマンションの場合は、面談前に確認してお客様のご自宅に伺うなど工夫が必要です。
居住用の区分所有財産の評価:国税庁

まとめ
不動産の評価は、宅地・建物・貸している場合・マンションなどで計算方法が異なり、
「路線価方式」や「倍率方式」、さらに各種補正率などを組み合わせて算出します。
ただし実際には、
-
土地の形状(奥行・間口・角地など)
-
借地権・借家権の有無
-
マンション特有の補正
といった要素が複雑に絡むため、正確な評価は専門的な判断が必要になります。
特に相続の場合は、評価額によって相続税が大きく変わることもあり、
ご自身での判断には限界があるのが実情です。
「ちょっと難しいな…」と感じた方は、その感覚が正解です。
まずは相続手続き全体の窓口として司法書士にご相談いただき、
必要に応じて相続税に強い税理士と連携するのが安心です。
当事務所では、税理士のご紹介も可能ですので、
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