不動産の一物四価とは

司法書士 廣澤真太郎
こんにちは。司法書士の廣澤です。

税金の計算に使われる不動産の価格(評価価値)には、4つの基準が存在します。 これを「一物四価」と言います。

不動産の評価方法にはいろいろあるので、その用途により利用される価格が異なります。 

1.公示価格

公示価格は、後で紹介する路線価や固定資産税の評価額の基準になり、 一般的には固定資産税の評価額は公示価格の7~8割になります。

公共の事業地の評価としても利用されており、調査するのは国土交通省の土地鑑定委員会です。  

 

公示価格の目的?

適正な地価の形成に尽力する事」を目的にしてます。

不動産はとくに高額な財産ですから取引がちゃんと透明性をもって、安全に行われないと日本の取引全体の信用が揺らぎかねませんし、取引が円滑に行われないと経済的にも衰退しかねませんよね。

なので、1万円の土地を1億円で売るような詐欺などは絶対に防がないといけないわけです。よって国土交通省自ら、「その土地を取引するならこのくらいの価格が適正ですよ。」といった価格を公示しており、不動産取引においてのひとつの指標になります。

 

公示価格の基準日

基準日:毎年1月1日時点 公示日:3月の中旬ごろ 毎年1月1日に国土交通省の土地鑑定委員会が調査して、3月頃に公示されます。

 誤解を恐れずに言うならば、国が定めた「不動産の原価」みたいなものです。これとは別に基準地価なるものもありますが、ここでは割愛します。 「全国の土地の中での最高価格の土地は、12年連続で東京都中央区銀座の「山野楽器銀座本店」で、1平方メートル当たり5550万円」などとニュースがありましたが、あれは国土交通省が公表している公示価格のことです。  

 

2.実勢価格

実際に取引された「相場の価格、時価」です。 需要と供給で不動産の価値は変動しますし、公示価格よりは高額になることが通常です。もとの土地の値段が1万円だとしても、その土地がほしいという人が多ければ多いほど高くなるわけですよね。 東京の土地の値段は高くなりますし、北海道の土地の値段は安くなります。

直近で取引されたものであれば土地総合情報システムで調べることもできます。

 

3.評価額

税金計算においてはとくに重要な価額で、司法書士にはなじみ深い不動産の価額です。

固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税等の税額計算のもとになります。

国が定めた基準をもとに、各地方公共団体が決定して役所にある「固定資産税課税台帳」に不動産の情報が登録されます

 不動産を所有している人のもとには毎年5月くらいに固定資産税・都市計画税納税通知書が届くと思いますが、そこに記載されているものが評価額です。  

 

評価額の基準日

基準日:1月1日

公示価格の基準日と同じです。3年ごとに更新され、毎年4月1日に評価額が切り替えられます。その意味は、令和1年5月1日の評価額を証明したいのなら、令和1年4月1日以降に発行された評価証明書などでなければ証明できないというものです。  

 

4.路線価

税理士さんには馴染み深い不動産の評価方法だと思います。

相続税・贈与税の税額計算のもとになります。 相続税額や贈与税額の基準はもともと時価により計算することとされています。

時価で計算するとはいえ、税申告するときに一般人が自分で適正な時価を調査して記載するのは大変ですよね。

そこで、便利で公平にするために、国税庁が毎年「路線価及び評価倍率」というものを定めて公開しており、この路線価を基準にして税計算を行っています。

 

いつが基準になるのか?

基準日:毎年1月1日時点 公示日:7月1日

公示価格や評価額より公示するまで時間がかかります。それらよりも調査が大変だからなんでしょう。   このように4つの価額をもとに税金が決まっていくわけですが、【実勢価格>公示価格>路線価>評価額】の値段になるのが一般的です。 公示価格の7割が評価額で8割が路線価というイメージです。  

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

代表司法書士・行政書士 廣澤真太郎

神奈川県横浜市瀬谷区でかけつけ無料相談を実施している司法書士兼行政書士です。 ご自宅等に無料で事前相談に伺いますので、お気軽にご利用ください。

Copyright© オアシス司法書士・行政書士事務所 , 2021 All Rights Reserved.