遺言書の記載内容のうち、財産の書き方を解説します。

司法書士 廣澤真太郎
こんにちは。司法書士の廣澤です。

「遺言書が無効になる」 「遺言書があったがためにむしろトラブルになった」

そんな話を聞いて遺言書の作成に不安のある方もいるのではないでしょうか。

このページでは、遺言作成方法を選択し、遺言事項のうち何を書くのか決めて、実際に遺言書を書いていく段階で立ちはだかる壁である、「財産の書き方」というコアな部分を例示しておきます。

 

財産の書き方まとめ

一切の財産

遺言者は死亡時に有する一切の財産を妻Aに~

もっともわかりやすく単純明快な記載方法です。「~」に続く記載内容は原則「相続させる」としておけば疑義が後で生じることを防げます。

預貯金

銀行ごとに分けるとき

遺言者は死亡時に有する〇〇銀行のすべての預貯金を~

 

口座ごとに分けるとき

①〇〇銀行〇〇支店 普通預金 口座番号 〇〇〇〇〇〇〇

②〇〇銀行〇〇支店 普通預金 口座番号 〇〇〇〇〇〇〇

 

割合で分けるとき

遺言者は死亡時に有する〇〇銀行のすべての預貯金の合計額を長男Aに〇分の〇、〇分の〇を長女Bに~

 

銀行ごとや口座ごとに分けておけば後で金額調整ができるので便利です。

残額は変動すると思いますので、金額で記載することは避けましょう。

 

有価証券

国債

口座開設者  〇〇県〇〇市〇〇丁目〇〇番〇〇号
加入者    〇〇〇〇
口座番号   〇〇証券株式会社〇〇支店
銘柄     〇〇株式会社 普通株式
名称     利付国債債権
記号     第〇回
利率     〇.〇%
利息支払期日 年月日
コード番号  〇〇
金額     〇〇円

振替株式

口座開設者 〇〇県〇〇市〇〇丁目〇〇番〇〇号
加入者   〇〇〇〇
口座番号  〇〇証券株式会社〇〇支店
銘柄    〇〇株式会社 普通株式
コード番号 〇〇
数量    〇〇株

特定できる範囲で記載しましょう。

 

不動産

自分で記載しない場合

自筆証書遺言を作成する場合などは登記簿謄本を遺言書の一部として添付するのが最も簡単でしょう。

記載のある部分すべてに署名押印が必要になります。

 

自分で記載する場合

見本の部分(不動産の表題部)を参考にして記入します。

 

土地 (単独所有の場合)

所在 ○○区○○町○丁目
地番 ○番○
地目 宅地
地積 ○○○○.○○平方メートル
所有者 ○○○○

土地 (共有の場合)

所在 ○○区○○町○丁目
地番 ○番○
地目 宅地
地積 ○○○○.○○平方メートル
共有者 A 持分○分の○
共有者 B 持分○分の○

建物 (単独所有の場合)

所在 ○○丁目○番地
家屋番号 ○○番○
種類 居宅
構造 木造スレート葺
床面積 1階 ○○.○○平方メートル 2階 ○○.○○平方メートル
所有者 ○○○○

区分所有の建物 (単独所有の場合)

(一棟の建物の表示)
所在 ○○丁目○番地○
建物の名称 ○○○○ ※建物の名称がない場合には、種類、構造、床面積をすべて記載する

(専有部分の建物の表示)
家屋番号 ○○丁目○番○の○
建物の名称 ○○○号
種類 居宅
構造 鉄骨造1階建
床面積 ○階部分 ○○.○○平方メートル

(敷地権の目的たる土地の表示)
土地の符号 1
所在及び地番 ○○丁目○番○
地目 宅地
地積 ○○○.○○平方メートル

(敷地権の表示)
土地の符号 1
敷地権の種類 所有権
敷地権の割合 ○○分の○○
所有者 ○○○○

 

生命保険

生命保険の権利を承継させる場合

保険契約の表示
保険証券番号  〇〇〇〇
契約日     年月日
種類      〇〇〇〇保険
保険期間    〇〇年
保険金額    〇〇万円
保険者     A
契約者     A
被保険者    B
満期保険金受取人 A
生命保険金受取人 A

遺言者がAさんの場合で、受領予定の生命保険金を誰に相続させるかということをあらかじめ定めておくときなどに記載します。

この場合の生命保険金には相続税がかかりますので注意が必要です。

 

 

終わりに

いかがでしたでしょうか。遺言に財産を記載する場合にはその財産が特定できる程度に具体的に記載する事が大切です。

当事務所に公正証書の遺言作成をご依頼いただいた場合には、遺言の記載事項は当事務所でご案内しますので特に気にせずお任せいただけます。

この機会に遺言を作られてみてはいかがでしょうか。

 

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