住所変更登記の義務化についてわかりやすく解説します

(令和3年6月時点)

数年以内に法令が改正され、相続登記や住所変更登記が義務となり、期限内に登記しないと過料が課されるというニュースに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では住所変更登記義務化について、かみ砕いて解説していきたいと思います。

2021年「相続登記」義務化へ~相続登記は司法書士へ~PDF

 

 

住所変更登記の義務化が決まる予定!?

法律改正法案が提出され、国会で決定予定とありますが、この日司連の記事は3月のものですので、4月に法律が成立、4月28日に公布されました。
施行日は、相続登記の申請義務化関係が3年以内、住所等変更登記の申請の義務化関係が5年以内の日で政令で定める日とされてます。

 

要するに、2026年迄の住所変更登記の義務化が決定したという事です。

法務省のページはこちらです。(改正の概要PDF新旧対象条文PDF)

 

 

 

住所変更登記の義務化って…これまでしなくても良かったの?

不動産をお持ちの方の住所に変更があった場合、その変更登記はこれまで義務ではありませんでした。

不動産をそのうち売却したりするためには、前提として所有者の住所変更が必要ですが、とくに処分しないのであれば登記期限などがないので放置されている事も多かったわけです。

 

そのため、海外に住所を移されてから日本に戻ってこられた方などについては、登記簿住所も変えていなければ誰が所有者か追う事ができないお手上げ状態であり、

住所がわからない事等の原因が積み重なった結果、日本の不動産の2割(なんと九州より広い範囲)は誰が持主なのかわからないという状態になっておりました。

日本の不動産の管理制度は民法の誕生とほぼ同時期に少しずつ作り上げられたものですから、制度自体完璧ではなかったのです。

 

※ただし、一定の場合に当てはまる場合には、登記官が職権で住所変更登記を行う方法も定められる予定のようです。

 

 

 

住所変更登記の義務違反のペナルティ

今後は、住所変更登記を期間内に行わなければ、罰則として5万円以内の過料(相続登記は怠ると10万円以内の過料)が課されます。

 

「住所を転居されたんですね。まぁ別に、登記によるメリットをお感じになられないのなら、放置しても咎めませんよ。」と構えていた国の方針が一転、

「住所や氏名を変更したのなら、期間内に登記しなさい。所有者がわからなくなるでしょう。」というニュアンスに変わったのですね。

 

 

とはいえ、住所変更登記って司法書士報酬が高額じゃないですか…

住所を変更後、2年以内に転々とされるご予定なのであれば、最初の変更から2年ギリギリいっぱいで申請する方が増えそうですね。

そうすれば専門家への報酬や実費が1回分で済みますので。。

 

また、単純に考えてみても、住所を変えるだけで1~2万円の費用が毎回発生するのは結構な負担になってしまいますよね。

そこで、住所の変更が簡単なケース限定となってしまいますが、自分で住所変更を行う方法をお伝えしておきます。

 

下記のケースに当てはまらない場合や、ご自身では難しいと法務局などに言われた場合にはお近くの司法書士にご依頼ください。

 

 

自分でする住所変更登記

 

まずは前提条件!

専門家が絡む業務というのは、前提条件が崩れると途端に難しい手続きに変貌しますので、前提条件というのがとても大切です。

・1回しか転居してない 

・所有者は1名 

・対象不動産は戸建て又土地 1~2筆

 

この条件ならご自分で登記申請するのもそれほど苦ではないのではないかと思います。

 

準備物

・登記申請書

・住民票(マイナンバーや住民票コードは記載しないこと)

・登記事項証明書

 

登記申請書についてはこちら

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登記申請の方法

1.登記申請書を作ります。

 

手書きでもワードでもよいので、雛形どおり書面を作成していきましょう。

 

なぜかこの雛形には載ってませんが、申請人の名前の横に認印を押印するのは忘れないようにしましょう。

また、法務局は1文字間違えてるだけでも補正窓口に何度も何度も呼ばれますので、1字1句チェックしましょう。

さらに、管轄を間違えると申請が却下されて無駄足になるので注意しましょう。

 

法務局:雛形

 

2.登記申請書の白紙ページに印紙(不動産の数×1000円)を貼付します。

 

契印で登記申請書と2枚目の白紙をつなげておいて、登録免許税分の印紙を法務局の印紙売場で購入し、貼り付けしましょう。

法務局には管轄がありますのでネットで調べましょう。管轄のご案内

 

3.登記申請書と住民票をクリップでとめて登記所窓口に提出します。 

 

提出すると登記申請完了です。

登記申請した証が欲しい方は、登記申請書を2部用意して、「受領書をください」と窓口で伝えましょう。

 

窓口の横に登記完了予定日が書いてありますから、そのころに登記事項証明書を再度取得してみて、登記が反映されているのかを確認しましょう。

以上で手続き完了です。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

住所を転居する際に、毎回法務局でキチンと手続きをしていればそんなに難しい事にはならない手続きの一つですから、

ご自分で登記申請してみるのもひとつ方法としてはありかもしれません。何度もやっていれば慣れますからね。

 

ただし、登記識別情報通知や登記済権利証を扱う(相続、財産分与、贈与、親族間売買等)登記手続きを当事者だけでやろうとするのは、極力お控えください。

それらの手続きに専門家を介さないことによる後々の損害や手続きコストの事を考えるとマイナスでしかありません。

士業等の専門家が絡む手続きは、自分でもできるからといって、自分でやるメリットはほとんどないため、その点には注意しましょう。

 

また、住所変更登記については、前述した前提条件に当てはまらないような場合にはお近くの司法書士にお尋ねいただくのがお勧めです。

当事務所では住所変更登記単体のご依頼だとしても、親切丁寧にご対応させていただきますのでお気軽にお問合せください。

 

以上、住所変更登記についてお悩みの方の参考になれば幸いです。

 

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(所有権の登記名義人の氏名等の変更の登記の申請)
第七十六条の五所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更があったときは、当該所有権の登記名義人は、その変更があった日から二年以内に、氏名若しくは名称又は住所についての変更
の登記を申請しなければならない。

(職権による氏名等の変更の登記)
第七十六条の六登記官は、所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更があったと認めるべき場合として法務省令で定める場合には、法務省令で定めるところにより、職権で、氏名若しく
は名称又は住所についての変更の登記をすることができる。ただし、当該所有権の登記名義人が自然人であるときは、その申出があるときに限る。

 

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代表司法書士・行政書士 廣澤真太郎

神奈川県横浜市瀬谷区でかけつけ無料相談を実施している司法書士兼行政書士です。 ご自宅等に無料で事前相談に伺いますので、お気軽にご利用ください。

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